0回転すべりから転がり始めまで (前ページへ)
0回転で初速を与えられてすべり始めるという状態は、厚く当てられた的玉の状態そのものである。
初速、回転
で滑り始め、摩擦力
で併進速度を減速させ、同じ
で回転速度を増加させ、すべり終わって転がり始めるまでを調べる。
解くと
時刻=
ですべりが終り転がり始めたとすると、そのときの
と
は等しくなる。
よって
∴
となり、そのときの速度と角速度は
よって転がり始めるときの速度は初速の71%であることがわかる。
そのときの角速度は
となる
その間のすべり距離は
となる。
回った周長は
摩擦面の仕事を算出するとき仕事長さは順回転すべり長さから回転周長を引く。
これが摩擦によって失われたエネルギーであり、次に初期のエネルギーと転がり始め時のエネルギーを比較する。
初期エネルギーは
転がり始め時のエネルギーは
よって失ったエネルギーは
このように初期と転がり始め時のエネルギー差がその間に摩擦によって失われたエネルギーと一致した。上記算出手順は正しいことがわかる。
以上
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